農業用ドローンオペレーターの認定を受けました!

こんにちは!
福島県でリモートワークをしながら農業をしているチーフデザイナーの佐藤です。
2023年も残すところ後わずか!
相変わらずデザインと農業の二足の草鞋を履いております。
光陰矢の如し、時間が過ぎるのがあっという間で日々驚きながら過ごしています。

前回の記事はこちら!
米作りを支えたい! リモートワーク解禁で「フォークリフト免許」を取ってみた!!
米作りを支えたい!リモートワーク解禁で地元へ帰郷。在宅勤務の多様な働き方

2020年に家業の米作りを支えたく帰郷し、2021年に「フォークリフト」の免許を取得。
そして2021年に農業機械研修にて「大型特殊免許(農耕車限定)」の免許を取得いたしました!

大型特殊免許を取得した事によって「トラクター」で田んぼを耕し、「コンバイン」で稲刈りができるようになりました。

しかしながら、まだまだ作業の効率化には何かが足りない・・・と思い、以前より導入を検討していた農業用のドローンの資格を取得しようと決意いたしました!

UTC認定【UTC農業ドローンオペレーター】取得へ

ドローンって空撮に使うだけじゃないの?
ドローンショーとか都心部のイベントで見た事はあるけど?
将来的に荷物を運ぶとか聞いたことあるけど?

こういったイメージがドローンにはあると思いますが、実は農業の現場ではすでに大活躍しているんです!!

【米作りでのドローンの主な活用法】

・農薬・肥料散布
・水田への播種
・圃場の分析

などなど・・・重労働な作業時間を短縮する事が出来きるようになります。

近年酷暑による熱中症のリスクが高くなり炎天下の作業が難しくなってきました。

人間の手で散布する場合、日差しの強い中とても重い薬剤を背負って何時間も畦道や田んぼの中を歩かなければならず、かなりの重労働です。

実際、2022年夏の農薬散布中に家族が2人熱中症にかかってしまい大変な思いをし、「このままでは将来人力で作業をするのは難しい・・・作業時間を減らすためにも機械に頼らなければならない!」と実感しました。

ヤンマースカイスクールへ

今回はヤンマーヘリ&アグリ株式会社様主催の「スカイスクール」を受講いたしました。
操作をする機体は2021年にヤンマー様より発売された【産業用マルチローターT10/T30】になります。

2023年の受講者は私を含め初心者8人、認定証の更新2人の計10人。
参加されている皆さんはそれぞれお米や野菜を作っている生産者の方々でした!

また、今回受講する内容はUTC農業ドローン協議会認定【UTC農業ドローンオペレーター技能認定証】の習得用のプログラムというもので、
ひとくくりに受講したからと言ってすべてのドローンが操作できるわけではなく、受講した機体のみ認定書が発行され、その認定証を所持する事によって「T10」「T30」の操作をする事が出来るようになるというものです。

受講スケジュールと内容

【受講時間】9:00~17:00
【1日目】シミュレーターを使用した訓練と学科
【2日目】シミュレーターを使用した訓練と屋外での飛行練習(散布飛行)
【3日目】学科と筆記試験
【4日目】屋外での飛行練習(自動航行)
【5日目】屋外での飛行練習(復習)と実技試験

1日目はパソコンにコントローラーを接続して操作のシミュレーションをしました。
テレビゲームの感覚で操作をする事ができ、ホバリングや旋回等の練習を行いました。
また、実際に操作をする「T10」を室内に運び、キャリブレーションという作業の仕方を学びました。

2日目は外の圃場にて「T10」「T30」を運んで操作をいたしました。
シミュレーションとは違い、大型のドローンを飛ばす事がこんなに大変なのかとびっくりしました・・・。
2月の福島は雪がちらちらと降り、バッテリーの消費時間や突風での操作の難しさを痛感しました。風の抵抗を受けて飛ぶドローンの操作は本当に大変でした。

3日目は学科と筆記試験を行いました。
学科は主に「マルチローターの取り扱いや手続きについて」「航空法」「農薬取締法」「食品衛生法」「電波法」など、多岐にわたりました。
ドローン操作におけるオペレーターとナビゲーター間の手信号でのやり取りや、農薬散布作業の基本など、実技でも行う事を座学でも教わりました。

4日目はA地点からB地点までを自動で移動する「自動航行」など、手動以外の操作法などを教えていただきました。

5日目はこれまでの復習含め、実技試験を行いました。
試験はとても緊張しましたが、これまでの操作を反芻し無事合格をすることが出来ました!

※合格したからといってすぐにドローンを飛ばすことはできません。
※認定証発行までには90日程度かかりました。

いざドローン操作へ!…でもちょっと待って!実はやる事がいっぱい!?

受講後、5月にUTCから発行された認定書と購入したドローン一式が自宅に届きました!!
これで念願の農薬散布が出来る!・・・のですが、ドローンを飛ばす前にはいろいろな準備が必要になってきます。

※UTC(Unmanned Aerial System Training Center)は、
民生用ドローンと空撮技術で世界をリードするDJIによって設立されたドローンの産業パイロット教育機関です。

【ドローン購入後の手続き】
・購入したドローンの機体の登録申請
 ∟機体の登録
 ∟リモートIDの搭載
 ∟機体番号の貼り付け
・飛行許可・承認申請の手続き

 ∟機体情報の登録
 ∟操縦者の登録
 ∟申請書の作成

【ドローンで作業を実施する前の作業】
・飛行計画通報
 ∟飛行予定の登録と飛行許可番号の入力

【ドローンで作業を実施した後の作業】
・飛行日誌の作成
 ∟飛行記録/日常点検記録/点検整備記録

※一部の手続きはT10を販売しておりますヤンマー様がサポートしてくれました。


詳しい無人航空機の飛行ルールにつきましては、国土交通省が掲載しておりますのでご覧ください。

ドローン情報基盤システム2.0<通称:DIPS2.0>

国土交通省が運営するDIPS2.0では、航空法に基づく無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の機体の登録申請飛行許可・承認申請飛行計画の通報・確認等、各種手続きをオンラインで行うことができます。
また、万が一ドローンで事故が起きた場合、操縦者が国土交通大臣に事故等の内容の報告を行う必要があります。
その場合もDIPS2.0で報告をすることが出来ます。

ドローン情報基盤システム2.0

飛行計画

ドローンを飛行させるのは、飛行計画の通報をDIPS2.0にて行う必要があります
「機体の情報」「操縦者情報」「飛行目的」「飛行空域」「飛行空域」「飛行方法」「補助者人数」「飛行範囲」「開始~終了日時」など、様々な情報を入力します。
サイト内では各禁止エリアが表示されており、自身が飛ばす区画が飛行可能かを見ることができます。

また、飛行計画検索では、日時を指定して各地域の飛行状況の把握をすることも可能で作業の計画を練ることができます。
飛行計画の登録が終了すれば、実施する日程と時間を厳守し、ドローンを飛ばすことが出来るようになります!

いよいよ空へ!!ドローンでの防除作業開始!

ドローンの操作は認定証所持者の家族と2人態勢で行いました!
オペレーター(操縦者)ナビゲーター(誘導担当)を交互に担当し、安全の確保をしながら作業します。
大きな田んぼでは、距離の感覚が難しく、ナビゲーターを配置し距離の感覚を案内します。ドローンの角度や、圃場からドローンがオーバーしないかなど、細かい指示をトランシーバーと手信号にて行いました。

飛行日誌

ドローンを飛行させたら、その日の最後に遅滞なく「飛行記録」「日常点検記録」「点検整備記録」を記入した飛行日誌を作成し、終わりになります。

飛行日誌は紙の書類・電子データどちらで作成しても構いません。
私は、スマートフォンからの入力が可能なサービスを活用し携帯をしております。

ドローンを導入してどうだった?

結果、ドローンを導入したことによって農薬散布の作業効率はぐんとアップいたしました!
2023年冒頭から認定試験を行い、5月から稼働し、7月まで大活躍!
認定証の発行や機体購入の手続きは少し難しい所もありましたが、夏場の作業時間も従来の半分以下ですることが可能となり、高齢な両親の作業を軽減することもできました。

最後に

今回、認定証取得の為に有給を5日いただきました。
その間も業務の滞りは無く、安心して試験にも挑むことが出来ました!!
アールアールジェイではチームの強さを生かしながらのライフプランにあった働き方をすることが出来ます。
来年も引き続き米作りを支えながらデザイン業をしていきたいと思います!

  

また、弊社ではドローン撮影も行っております。
オフィスツアー等の室内撮影のご相談を是非ご検討ください!
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