農業プロジェクト「夏の水田管理」|兼業農家として働くメンバーを支える取り組み
田植えから約2か月。
春に植えた苗はすくすくと成長し、一面に広がる田んぼは鮮やかな緑色へと変わっていました。
一見すると順調に育っているように見える水田ですが、この時期は稲を健やかに育てるための管理作業が続きます。
RRJでは2026年度に「農業プロジェクト(農業PJ)」を立ち上げ、兼業農家として働くメンバーの仕事を実際に体験することで、その大変さや地域農業への理解を深める取り組みを続けています。
▼前回の農業体験記はこちら

農業プロジェクト「田植え」|兼業農家として働くメンバーを支える取り組み
今回のテーマは、夏の水田管理。
秋に美味しいお米を実らせるために欠かせない、草刈りや溝切りなどの作業に挑戦しました。
夏は「草との戦い」
田植えが終わると、稲だけでなく雑草も勢いよく成長します。
田んぼの周囲やあぜ道の草を放置すると、害虫のすみかとなるだけでなく、水管理や農作業の妨げにもなってしまいます。
そのため、この時期は草刈りが欠かせません。

今回の農業PJでは、さまざまな種類の草刈機を使いながら、水田周辺の管理を行いました。
なお、作業に参加したRRJメンバーは、事前に「刈払機取扱作業者安全衛生教育」を受講しています。安全な取り扱い方法や注意事項を学び、適切な知識を身につけたうえで作業に臨みました。
まずは、U字ハンドルの刈払機。
両手でしっかりと構えながら左右に振って草を刈り進めます。見た目以上に重量があり、長時間の作業では腕や腰にも負担がかかります。

続いて体験したのは、エンジンを背中に背負う背負型刈払機です。
重量が身体に分散されるため扱いやすい一方で、周囲の安全を確認しながら慎重に作業を進める必要があります。

さらに、広い場所では手押し型草刈機も使用しました。
歩きながら押すだけで効率よく草を刈ることができ、場所や用途によって機械を使い分けていることも学びました。

実際に体験してみると、真夏の日差しの中での作業は想像以上の重労働です。
収穫までには、このような地道な管理作業を何度も繰り返していることを知り、兼業農家メンバーの日々の苦労を改めて実感しました。
稲によく似た雑草を見分ける
草刈りだけではありません。
田んぼの中では、稲によく似た「粟(あわ)」や「稗(ひえ)」が生えていないかも確認します。
慣れていない私たちにはどれも同じように見えてしまいますが、兼業農家メンバーは田んぼの中を歩きながら、一株一株丁寧に見極めていきます。

こうした雑草は稲と養分を奪い合い、生育や収穫量にも影響を与えるため、見つけたら取り除く必要があります。
一面緑色に見える田んぼも、実際には一本一本の状態を観察しながら管理されていることを知り、長年培われた経験と観察力の大切さを学びました。
水をコントロールする「溝切り」
今回もう一つ体験したのが、「溝切り」です。
使用したのは、「水田用溝切機」と呼ばれるバイクのような形の乗り物です。
稲と稲の間を歩きながら機械を押し進め、水田の中に溝を作っていきます。


この溝は、水を効率よく流したり排水したりするための重要な役割を担っています。
中干しやその後の水管理がしやすくなるだけでなく、土の中に空気が入りやすくなり、稲の健全な生育にもつながるそうです。
泥に足を取られながらまっすぐ歩くだけでも一苦労。
水の流れまで考えながら管理していることを知り、お米づくりには目に見えない多くの工夫が積み重ねられていることを実感しました。
兼業農家として働き続けられる環境を目指して
RRJグループでは、「共存共栄」という理念のもと、兼業農家として働くメンバーが、それぞれの地域や農業を大切にしながら、安心して働き続けられる環境づくりを目指しています。
今回の農業PJを通して、私たちは草刈りや溝切りといった夏の管理作業を体験しました。
実際に現場へ立ってみると、農業は季節ごとに休みなく続く仕事であり、その一つひとつの積み重ねが秋の実りにつながっていることを実感しました。
普段オフィスで一緒に働いているメンバーが、会社を離れれば地域の農業を支えている。その姿を知ることで、兼業農家という働き方への理解も一層深まりました。
こうした理解を社内に広げていくことも、この農業PJの大切な目的の一つです。
AI時代だからこそ、「体験する」価値がある。
今回の農業PJでは、もう一つ印象に残ったことがあります。
それは、「体験はAIでは生成できない」ということです。
AIを使えば、草刈りの方法も、溝切りの役割も、粟や稗の見分け方も知ることができます。
しかし、炎天下で刈払機を操作したときの重さや振動、溝切機を押しながら泥の中を歩く感覚、そして田んぼの中で稲と雑草を見比べながら「あ、これがひえ(稗)なんだ」と気づく瞬間は、実際に現場へ行き、自分の身体で体験しなければ得ることはできません。
RRJは、Webシステムやソフトウェア、ゲーム、映像、音声コンテンツなど、デジタル領域を中心に幅広い事業を展開しています。
だからこそ、社員一人ひとりが現場で体験し、多様な価値観に触れ、その経験を仕事へ還元していくことを大切にしています。
農業という一次産業に触れ、自然と向き合い、仲間と協力しながら汗を流す経験は、普段の業務では得られない新たな視点や発想につながります。
知識を得ることはAIにもできます。
しかし、実際に体験し、その経験を自分自身の糧にできるのは人だけです。
兼業農家として働くメンバーを応援すること。
そして、その仕事を実際に体験し、理解すること。
この農業PJは、その両方を実現するRRJらしい取り組みです。
春は田植えを行い、夏は草刈りや溝切りを通して稲の成長を支えました。
次回はいよいよ実りの秋。稲穂が実ってきました!

自分たちが関わってきた田んぼでどのような収穫を迎えるのか、秋の農業PJの様子もRRJジャーナルでお届けします。
ぜひお楽しみに!

