シドニーリモートワーク日誌【オーストラリアのデザイン編】

こんにちは!
オーストラリアのシドニーからリモートワークをしているデザイナー西山です。
今回はオーストラリアのデザインについての感想を記事にしてみました。
前回の記事もよろしければご覧ください!
シドニーリモートワーク日誌【日常生活編】

オーストラリアの一番の特徴は「様々な文化を持った人がいる」ことだと思います。
その中で最も特徴的な文化の違いは、言語ではないでしょうか。
英語が母国語の人もいれば、私のように英語が苦手な人も多く、人によって言語能力が異なるため、言葉に頼らない情報伝達が重要です。
このようにオーストラリアでは、文化も言語も違う人々に対し、均一に情報を届けなければならないため、シンプルで言葉に頼らないデザインが求められます。

日本では、同じ言語を話し、同じ文化を共有していることは当たり前だと思っていましたが、海外向けのサービスをデザインする際には、情報の伝え方やデザインを再考する必要があるかもしれません。

では実際にオーストラリアの街中を歩いていて、「日本と違うな」と気になったデザインをご紹介します。

トイレのボタン

「言葉に頼らないデザイン」を一番感じた場所はトイレです。
これは水を流すボタンなのですが、ボタンの説明が一切ないですよね。
左の大きいボタンが「大」、右の小さなボタンが「小」です。
説明がなくとも、とりあえずボタンを押せば水が流れそう、ということは分かりますよね。

他にもアイコンを添えて「大」「小」を表現しているパターンのボタンもあります。
こちらもテキストは一切ありません。
ボタンのデザインではイラストの他に「大」「小」のテキスト情報を加える事も多いですが、そこを加えない潔さがオーストラリアのデザインの特徴だと感じます。

トイレの色

またしてもトイレの話題なのですが、オーストラリアでは「女性が赤」「男性は青」といった男女の色分けを行っていない場合が多いです。
性別で色を分けるという考え方がオーストラリアでは少ないからだと思いました。

…とはいえ、同じ色だと区別がつきにくく間違えてしまうこともしばしば…(笑)

電車のつり革

体格差が大きいことから持ち手が縦に長く、身長が高い人でも使用しやすいつり革になっています。
今まで疑問に感じたことはありませんでしたが、日本のつり革は体重を掛ける場所が持ち手の下に限定されていて、背が高い人は使いにくいのかなと思いました。
(有難いことにシドニーの電車は空いていてほぼ座れるので、つり革を使用する機会はほとんどありませんが…。)

ワールドカップの広告デザイン

昨年盛り上がったワールドカップ。
オーストラリアでも勿論大いに盛り上がり、オーストラリアが対戦する際には電車のダイヤが変更になったり、大々的にパブリックビューイングが行われていたり、それはそれは凄い盛り上がりでした。
その際に見つけたのがこちらの広告。

日本のワールドカップの広告は、日本を応援するものがメインですよね。
しかし、オーストラリアでは世界各国の人々が、自国を応援しているというデザインでした。
オーストラリアだけを応援するのではなく、ワールドカップというイベント全体を盛り上げようという雰囲気が新鮮です。

またテキストが一切なく、表情で全てを物語っているのが、誰にでも分かりやすいデザインとして非常に優れていますよね。

ちなみに、日本人の応援スタイルは「忍者」のハチマキに日の丸です。(笑)
せめて「必勝」にしてほしかったですね…。
まだまだ外国の方が想像する日本は、ニンジャ、サムライなのかもしれません。

いかがでしょうか?
デザインを届けたい対象者の層が広いと、伝わりやすさ、使いやすさが大事であると分かります。
日本にいた時はあまり意識できていなかったのですが、「誰に対して」デザインを伝えたいのか、伝え方のアプローチは間違えていないかを考えていきたいと感じました。
特に、サイトやアプリは国内向けではなく、海外向けに対応する機会も今後多いと思うので、オーストラリアでの体験が良い勉強になったと感じています。

次回はオーストラリア生活を総括したいと思います!
読んでいただき、ありがとうございました。